幹細胞コスメに注目!その効果と、そもそも幹細胞って何?
ここ数年、幹細胞コスメが話題になっています。幹細胞美容液、幹細胞化粧水などを耳にしたり、実際に使ったことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、そんな幹細胞コスメについて、そもそも幹細胞とは何か?という話についてもまとめてみました。
幹細胞コスメにはどんな効果があるの?

幹細胞は理想的な肌環境をつくり、肌老化の根本的な解決につなげるのに最適な成分だといわれており、シワの改善・抗酸化作用などが期待できます。
例えば、高いエイジングケア効果が期待できることから、エステサロンや取り扱われ、また化粧品にも配合されるようになりました。
またターンオーバーの正常化やハリや弾力の維持、保湿などの効果が期待されており、多くの化粧品に配合され、中でも減少している幹細胞を補うためには、幹細胞配合化粧品がオススメです。
特に美肌効果を期待する方には、希少なヒト神経幹細胞を採用したコスメにも注目です。デリケートな肌にもやさしく、ハリや潤いを与え、肌のきめを整えてくれます。
肌荒れを防ぎ、肌を整えて健やかに潤いを保ってくれる成分として、数ある幹細胞コスメの中でも特に人気のコスメです。
また、ヒト神経幹細胞の次におすすめなのは植物由来の幹細胞です。リンゴ・カミツレ・アルガンなどの植物幹細胞を培養したエキスを使った製品などがあり、肌にハリやみずみずしさを与えたい方や、お肌のキメを整える効果を期待する人におすすめです。
医療業界からも注目される幹細胞
幹細胞には傷ついた細胞を見つけて修復するホーミング効果と呼ばれる機能があります。幹細胞はある特定の場所に移動する性質を持っていますが、それは目的となる特定の場所にシグナルによって誘導され到達する性質です。
傷ついた部位よりシグナルがでて、それを受信して幹細胞が血液の流れに乗ってその傷ついた部位に集まるのですが、この幹細胞が傷ついた部位に集まろうとする仕組みをホーミング効果といい3カ月~6カ月で目的の細胞に変わり傷んだ部位を修復します。
そのため、免疫の暴走を抑制して炎症を抑えることを目的とした「アトピー性皮膚炎」の治療や加齢で衰えた組織に再生を目的とした「更年期障害」の治療、また関節軟骨の再生を目指す「変形性ひざ関節症」などの治療に応用されています。
こうした効果が期待できることから医療業界からも注目されているわけですが、そういった高度な肌の再生に期待できることからも、美容でのスキンケアにも大きな期待が寄せられているわけですね。
そもそも幹細胞とは何か?ということについて

人間の身体は健康維持に関わる、さまざまな種類の細胞で構成されており、たとえば、脳を使って考える、心臓を動かす、あたらしい皮膚の細胞をつくる、など、ひとつひとつが細胞が集まって出来ています。
その細胞の中でも細胞の寿命が短い細胞が存在し、細胞が死滅すると新たな細胞を生成して補う必要があります。
こうした、絶えず入れ替わりをし続ける組織を保持していくために、人間は破壊された細胞を再生し、補填する能力を持った細胞を持っており、それを「幹細胞」と呼びます。
つまり幹細胞というのは、これらの種々の細胞の供給源になる細胞といえます。
この細胞や組織が傷ついたり、ダメージを受けた時、失われた組織を再生させる修復力を持った幹細胞に美容業界が着目し、肌の再生効果が期待される美容化粧品などが開発されているのです。
幹細胞にはどんな特徴があるの?
幹細胞の特徴は2つあるのですが、まず「自己増殖能」と呼ばれる、1つの細胞が分裂して、それと同じ幹細胞を増殖できる特徴です。
人間の体を構成している細胞は、赤血球、血小板、皮膚などのさまざまな細胞や組織に変化することが可能ですが、これも幹細胞の特徴である自己増殖能がもたらす機能の1つです。
また「多分化能」と呼ばれる、体を構成するさまざまな細胞に分化する能力を持っているのも特徴の1つです。これは自分とほぼ変わらない能力を持った細胞に分裂することができる、という特徴です。
幹細胞は、この2つの能力により、発生や組織の再生などを担う細胞であると考えられており、いわば、自己複製と様々な細胞に分化する能力を持つ特殊な細胞ということができます。
皮膚などになる「外胚葉」、消化器などになる「内胚葉」、血管などになる「中胚葉」、これら三胚葉すべてに分化する能力がある細胞は「多能性」または「万能性」といい、多能性幹細胞とは、体を構成するほとんどの細胞に分化できる幹細胞です。
多能性幹細胞にはいくつか種類があり、ES細胞、EG細胞(胚性生殖細胞)、およびiPS細胞などが現在までに樹立されている多能性幹細胞となります。
また、筋肉細胞になる「筋肉幹細胞」、神経細胞になる「神経幹細胞」、血液を構成する「造血幹細胞」などは、「体性幹細胞」と呼ばれており、ES細胞やiPS細胞と同じように、再生医療に活用することが期待されています。
白血病患者に骨髄などから得られる造血幹細胞を移植しる治療法は既に広く知られています。

某大手化粧品会社で15年勤務。現在はWEBライターとして美容系の記事などを書くお仕事をしています。