白くなった髪を黒くするには?黒い髪を作るために大切な栄養素と、その栄養素を多く含む食品・摂取する時のポイント

そもそも、なぜ髪の毛が白くなるかというと、それはメラニン色素の量で決まります。
メラニン色素の量が多ければ黒く、少ないと白く、それが髪の色とメラニン色素の関係です。
そのメラニン色素を生成するのがメラニン生成細胞である「メラノサイト」です。メラニンを作っている細胞が髪の毛を生成する毛母細胞にメラニン色素を受け渡すことで、毛髪に色を与えています。
簡単に言うと、毛母細胞という母親から新しい髪の毛が生成されるのですが、その際に、メラニンという栄養をもらうことで、髪の毛に色がつくのです。
このメラニン色素が何らかの原因でつくられなくなると、毛髪は色を失い、光を反射して白く見えるようになりますが、これが白髪となります。
日本人のような黒髪は、黒い色のメラニンが大量に詰まっているから、黒く。そして金髪には、黄赤色系のメラニンが少量だけ詰まっているから金色になります。
毛母が完全にお休みになると、頭皮が薄くなってきますが、毛母の中の色素細胞だけがお休みになった状態が、「白髪」という事になります。
メラノサイトが黒髪の色を生成するためには、メラニン色素の原料とメラニン色素を作り出す働きを持つ細胞が必要となります。その役割を担うのが、メラニン色素の原料となる「チロシン」や、メラノサイトの活動を活発にするヨード。メラニン色素を作り出すためにはチロシナーゼという酵素です。
この酵素は年齢と共に減少していくため、チロシナーゼの合成に必要な銅を含む食べ物を積極的に摂ることで、白髪の改善につながります。
髪の毛を黒さ、美しさを維持するには、必要な栄養素を食品や食べ物から摂取していく事が重要です。
そこで、黒い髪を作るために大切な栄養素と、その栄養素を多く含む食品・摂取する時のポイントをご紹介していきたいと思います。
白くなった髪にも有効!?髪を黒くする食べ物
メラニン色素を作る際に欠かせないのが「チロシン」です。これはアミノ酸の一種ですが、チロシナーゼという酵素がチロシンに働きかけることで、メラニン色素が徐々に作られていきます。
なので、チロシンが不足するとメラニン色素が作られず、白髪となって生えてくるわけですが、その要因となるのが無理なダイエットや不規則な生活です。
つまり白髪の生成を防ぎ、チロシンを含んだ食べ物をできるだけ多量に摂取することが、髪の毛を黒くためには重要なのです。
乳製品:ナチュラルチーズ、プロセスチーズなどのチーズ類
果物:りんご、バナナ、アボカドなど
魚:まぐろ、かつお、たらこ、ちりめんじゃこなど
豆・豆腐:大豆・豆腐・アーモンドなど
豆腐や納豆などの大豆食品でもチロシンは十分に摂取できます。和食であれば、カロリーも低いので、ダイエット中や血糖値などが気になる方でも無理なく日常的に摂取をすることができます。
海藻:ワカメ、ヒジキ、昆布、海苔など
魚:イワシ、カツオ、サバ、ブリなど
ワカメをはじめとする海藻類には、ヨードという栄養素が豊富で、メラノサイトの働きを活性化させます。つまり、白髪が生えてくるのを予防する効果は高いといえます。
手軽に行う髪を黒くする飲み物
髪を黒くする食べ物を紹介しましたが、髪を黒くするために必要な栄養素を摂取するためには、体内に吸収されやす飲み物から摂取するのもおすすめです。
食べ物の場合、食材によって吸収されにくいものもあるので、その点は飲むだけであれば簡単に、しかも吸収されやすいというメリットがあります。また継続もしやすいと思います。
もちろん、食べ物は食べ物で摂取しつつ、飲み物でもしっかり摂取して、さらに確実に髪を黒くさせていく対策をとっていくのもよいでしょう。
芽かぶ茶
ワカメがきれいな髪を作る、というのは有名ですが、実はめかぶにもその効果があるのです。めかぶには、ミネラルやビタミンがたっぷりと含まれています。それらの栄養素が、ツヤのある健康な髪を作ってくれるのです。髪に元気がなかったり、コシが感じられなくて悩んでいる人は、さっそくめかぶを食べてみましょう。
豆乳
大豆イソフラボンは女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きがあり、抜け毛を抑えると言われています。髪の毛が生えてくるというよりも抜け毛を防ぐ効果が期待できます。
黒ゴマドリンク
高い滋養強壮作用でパサついた髪にツヤを与え、白髪を黒くする。
どくだみ茶
ドクダミの疲労回復や便秘改善効果で体の巡りが良くなると、血行促進に繋がり、髪にしっかりと栄養が行き届きます。
髪に良い栄養素をサプリメントで補うならこの成分に注目!

最近は、白髪に悩む方などを対象とした、髪に良い成分を配合しているサプリメントも、さまざまなメーカーから販売されているので、そういったものを愛飲している方も増えてきています。
髪に良い食材についての説明でも少し触れましたが、ここでもいくつか髪を黒くするために必要な栄養素や成分をご紹介します。
チロシン
髪の毛は、18種類のアミノ酸によって構成されています。黒髪のもとになるメラニン色素の原料は、そのなかの「チロシン」というアミノ酸です。チロシンが不足すると、髪が生えてきても色素が入らず、白髪になってしまいます。
フェニルアラニン
フェニルアラニンやチロシンが不足すると、メラニン合成低下となり毛の色は薄くなります。食事では摂取しづらい成分なので、サプリメントなどで積極的に摂取する必要があります。
ビタミンB6&ビタミンB12
ビタミンB6は、ビタミンB群の一種で、髪を黒くするためのアミノ酸」を体に吸収させるために必要な栄養素です。ビタミンB6は、たんぱく質を髪の毛に変える働きがありますので、ビタミンB6を積極的に摂取することで、健康な髪の毛へ促してくれます。黒い髪の元となるメラノサイトと呼ばれる色素細胞が色素作りをしているわけですが、ビタミンB12はこのメラノサイトの働きを活発にさせる役割を担っています。
葉酸
葉酸とビタミンB12が欠乏すると白髪が増えると言われています。葉酸が欠乏し、働きが鈍くなると「シロチン」と呼ばれる髪を黒くする為に必要な栄養素が体内で作られなくなってしまい、髪の毛が白くなってしまうのです。できるだけ摂取しておきたい成分です。

某大手化粧品会社で15年勤務。現在はWEBライターとして美容系の記事などを書くお仕事をしています。